上腕骨外側上顆炎(テニス肘)

 肘の外側に痛みが出る疾患で、中高年年のテニス愛好家に多く、テニスのバックハンドを反復して行うと症状が出てくる事が多いため、「テニス肘」とも呼ばれています。詳しい病状や原因については十分にわかっていませんが、年齢とともに質が劣化して傷んできた肘の外側の筋肉を使い過ぎた結果、肘の外側の骨の近くで筋腱の炎症が起こって痛みが生じると考えられています。しかしながら、テニスをしたこともないという方も少なくはなく、野球、ラケットスポーツのバドミントンや卓球をはじめ、ゴルフや剣道などスポーツの他、日常生活での家事を行う主婦やパソコンのキーボード操作で指を伸ばす動きを繰り返す事務職の人にも発症します。主には手首を手の甲側に曲げる時に使う腕の外側の筋の炎症となっています。肘(前腕)の外側には手首を反らすときに使う筋肉として、長橈側手根伸筋と短橈側手根伸筋、指を伸ばす総指伸筋という3つの筋肉があります。この中でテニスラケットを振る際によく使う短橈側手根伸筋が上腕骨の外側に付着している部位で障害されて生じると考えられています

<症状>
 ものをつかんで持ち上げる動作やタオルをしぼる動作をすると、肘の外側から前腕(短橈側手根筋部)にかけて痛みが出現します。多くの場合、安静時の痛みはありません。

<治療方針> 
 テニスでの負傷など原因を有するものについては、当院にて施術を行います。痛みが強い場合、或いは熱感を呈する場合は適切な手技療法を施した後、冷却して、患部及び肘関節周囲を包帯にて固定します。症状軽減により温熱療法、電気療法を施し、早期改善に努めます。痛みの原因がよく分からない場合は、一度ご相談下さいませ。