腱膜について

 

腱は骨格筋の両端にあって,筋肉を骨に付着させる仲介をしている強力な結合組織線維束であり骨格筋の補助装置の一つであります。骨格筋の停止部、起始部につき、それぞれ停止腱、起始腱となる骨格筋は哺乳類では全体的に赤色を示しますが、腱はほぼ白色に見えます。組成は殆どが線維質であるコラーゲンで、軟部組織としては硬い方に属します。多くの筋は骨膜に付着するが、まとまった腱にならずに個々の筋束が直接付着する筋も多いです。また骨の表面に広く付着する筋では、ほとんど腱がなく(腸骨筋)
 腱には体肢筋の腱のように長いひも状なものだけでなく、まとまらずに多数の細い束としてついたり(三角筋)、広く腱膜状になったりするものもあります(広背筋)。

 

その腱が膜状に広くなったものが「腱膜」と呼ばれる疎性結合織の膜であります。腱膜は腱の中に入りこみ,腱をいくつかの大まかな束にわけています。

 

腱膜を持つ筋の主なものとして、上腕二頭筋腱膜、手掌腱膜 指背腱膜 帽状腱膜、足底腱膜、腰背腱膜などがありますが、解剖学用語としては腰背腱膜は含まれません。